地政学リスクと新興国投資

中東や北朝鮮などでの地政学リスクの高まりを受けて、投資家が新興国の株式や債券への投資を手控え始めている。

世界の投資信託の資金流出入の動向を調査する米EPFRグローバルによると、11月半ばまでの直近1週間の新興国への資金流入額は株式と債券の両ファンド合計で5億ドル弱にとどまった。2017年の週間あたりの平均(26億ドル)を4週連続で大幅に下回り、債券ファンドは13週ぶりに純流出に転じた。

新興国では金融環境の安定や企業収益の改善を背景に年初から資金流入が続いてきた。これまで新興国が投資家をひきつけてきたのは、長期金利が低位で推移する米国などの先進国に比べ、新興国債の利回りは相対的に高いためだ。

しかし、北朝鮮を巡る地政学リスクが高まっているほか、サウジアラビアなどの中東諸国でも緊張が高まり、原油相場は上昇傾向にあるなど、新興国をめぐる投資リスクが顕在化し、変化がでてきている。また、各国の固有事情も影を落としている。米国との関係が悪化してトルコでは通貨リラ売り圧力が高まっているほか、南アフリカも政局不安や財政悪化に伴う格下げ懸念がつきまとう。

アメリカの税制改革の行方次第では長期金利が大きく上昇し、新興国への逆風がさらに強まるとの指摘もある。

投資のパートナー編集部 A

投資のパートナー編集部 A

ファイナンシャルプランナー。年間2000件を超えるお客様とのライフプランニングやFPコンサルティング会社を経営した実績を持つ。

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